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栄養管理ソフトウェアを導入すれば、新しい時間が生まれるはずだったのに・・・

栄養ケア、栄養新聞の作成、禁食対応や食形態対応、勤務表の作成など、福祉施設で働く栄養士様をとりまく業務が広く深くなってきています。さらに自前で調理されている場合は献立も考えないといけませんが、多忙すぎて充分な時間がとれない環境になっています。

とはいえ、利用者様は食事をとても楽しみにしていますので、栄養バランスはもちろん、おいしい食事を考えて続けなければいけません。これらを両立するためにてんてこ舞いになっているという話を栄養士様から聞く機会がとても増えています。

いまどき当たり前のことなのでいまさらな話になるのですが、IT(栄養管理ソフトウェア)の登場によって、昔は手計算をしていたはずの栄養計算は、誰もが瞬時にわかるようになりました。1食あたりの原価もわかりますし、発注書や報告書もパソコンが作成してくれるようになりました。

それなら何も問題はありません! ITで業務が効率的になり、栄養士様も「栄養士に求められる業務」に集中できるようになりました。

・・・本当にそうでしょうか?

なぜ「ITを導入したのに時間がない」という現状が生まれているのでしょうか?

時間はどこに消えたのか? 電話機の考察

話が少し脱線してしまいますが、固定電話から携帯電話、そしてスマートフォンに進化していった電話機の歴史で考えてみます。家や会社にいるときしか使えない固定電話から、あるとき、外でも使える携帯電話に進化しました。このときから人間はどこにいてもコミュニケーションがとれるようになり、プライベートの約束でも、ビジネスの商談でも、格段に便利になりました。携帯電話は間違いなく私たちの生活にイノベーションを起こしました。

電話機だけの機能なら、本当はここまでで良かったのかもしれません。場所に縛られずにコミュニケーションがとれることが、携帯電話が生み出した最大の価値ですから。しかし、そこで終わらないのがビジネスの世界です。携帯電話各社は自社のシェアを伸ばそうと、携帯電話にいろんな機能をつけました。ゲーム、カメラ、音楽プレイヤー、その他使われるのかわからない機能まで。いわゆる「ガラパゴス携帯」の時代になりました。

思うに、多機能化するしか未来がなくなった製品は、機能の肥大化によって、本来は業務を効率化するためのそれ自身が、新たなムダな時間を生み出しているのではないでしょうか? 電話機の歴史でいうと「電話機能以外の機能」が追加されたときに・・・。

しかし、既存の携帯電話各社がガラパゴス携帯の機能強化に油を売っていたとき、別の業界から、突如新しいイノベーションが生み出されました。スマートフォンです。

スマートフォンの登場によって、携帯電話は電話機という枠組みから「場所もとらず、とても軽い、ネットにもつながる、簡単なパソコン」という概念に変わりました。この瞬間から、ガラパゴス携帯とは違った新しい価値が生まれ、時間が効率的に使われはじめるようになったのです。

「シンプルであることは、複雑であることよりも難しい」

アップル創業者の故スティーブ・ジョブズの有名な言葉です。

ジョブズは製品開発チームに対して「可能な限りシンプル」にすることを要求しました。その徹底ぶりから「悪名高き完璧主義者」と呼ばれています。

でも待ってください。iPhoneの構造は本当にシンプルなのでしょうか? ということで調べてみたところ、iPhoneは約800~1000個の部品で作られているようです。手のひらサイズの機械の中にです。決してシンプルな構造ではありません。

「優雅に泳ぐ白鳥も、その水面下では必死に足をもがく」という表現があります。iPhoneはこの白鳥と同じなのではないでしょうか? つまり、エレガントな表面(つまりユーザーが体験する部分)を実現するために、しっかりと裏側を組み込んでいる。ものづくりでは、このコンセプトがとても大切なことです。

時間はどこに消えたのか? 栄養管理ソフトウェアの考察

栄養管理ソフトウェアの話に戻ります。

栄養管理ソフトウェアでは、はじめに栄養計算が簡単になりましたが(携帯電話の電話機能時代)、それだけでは差別化がはかれなくなり、各社、多機能なソフトウェアに進化しました(ガラパゴス携帯時代)。そして、いまもまだその時代にいます。

再びジョブズの言葉を借りると「シンプルであることは、複雑であることよりも難しい」。言い換えると「複雑にすることは簡単」なのです。

何かの機能を使うために、何かの設定がたくさん必要になります。時間をかければなんでもできるのかもしれませんが、栄養計算の枠を超えて、栄養士にいままではなかった業務(というよりは作業)を強いるようになったのです。栄養士様にしかできない業務に集中するどころか本末転倒な状態が生まれています。ITを導入しても、まったく業務が効率化されていないのです。

当社「サニーサイド」の沿革

当社は栄養管理ソフトウェアの業界では新参者であり、おそらくいちばん後発の会社です。トップアスリートの専属栄養士や、食をリデザインするコンサル(外食に栄養の価値をプラスする、アスリート栄養をビジネス向けにするなど)を展開しています。当然、管理栄養士がいます。もともと病院や特養でキャリアをつんできた栄養ケアのプロです。彼女が専属栄養士やコンサルとしてストレスなく活躍できるように、彼女の要求をどんどんソフトウェアに反映していきました。

ここで誤解されないように言っておくと、「多機能ではなく高機能」に、そしてどんどん「シンプル」に研ぎ澄ませていきました。栄養士業務で必要とされるものは、あれこれできる多機能ではなく、業務に集中できて思考の邪魔をしない「シンプルな高機能」だったのです。

当社の考える栄養管理ソフトウェアのコンセプト

沿革で登場したソフトウェアをベースに食材発注や栄養報告の機能強化をして、食サービス向上システム『ミールデザイン⊕』という製品を開発しました。⊕というのは「栄養士様がいままでできなかったサービスをプラスできるようにする」という思いを込めました。

当社の考える栄養管理ソフトウェアのコンセプトは以下のとおりです。

  • 栄養士様にしかできない業務、つまり利用者様のQOL向上に寄与するサービスを提供できる環境に変えること
  • QOL向上のサービスをより良くするために、徹底的に他業務の効率化をはかれるようにすること
  • QOL向上のサービス自体もソフトウェアの機能的に提供していること

これが『ミールデザイン⊕』最大の強みです。

利用者様に「おいしく楽しい食空間」を演出

福祉施設で暮らしている利用者様にとって、食事は楽しみのひとつです。いえ、いちばんの楽しみと言っても過言ではありません。

栄養士様や厨房の方も、利用者様の「おいしい!」という言葉や笑顔を見られることが、やっぱりいちばんのやりがいになりますよね。利用者様にとってのQOLがアップすることは、楽しく生き生きとするためには欠かせないものです。

もちろん、介護度によっては、以前のようなおいしいものを食べられなくなってしまった利用者様もいるとは思いますが、それでもなお、できるだけおいしいものが食べたいだろうし、食べさせてあげたい。食事が担う重要性はこれに尽きるのだと思います。

食事はまた、五感で楽しむものでもあります。それを演出するために、福祉施設では行事食を出したり、旬の食材をこしらえたり、利用者様にとって楽しい食空間を提供されていることと思います。

『ミールデザイン⊕』は、この「おいしく楽しい食空間」を演出するためのアイディアを豊富に搭載しています。コンサルなどではなく、ソフトウェアの機能的に、です。

たとえば、行事食のときに「お品書き」を出したり、誕生日のときに「ランチョンマット」を出したり。行事や季節おりおりのデザインは、はじめからテンプレートを準備していますので、ふだんの献立を登録していればボタンを押すだけで簡単につくることができます。このテンプレートはお客様自身でデザインすることもできますので、ぜひ施設に合わせた素敵なデザインをしてください。

「お品書き」
「ランチョンマット」

また、定期的に「栄養だより」も配信しています。そのままお使いいただくこともできますし、栄養新聞の元ネタにしてさらなるブラッシュアップをすることもできます。栄養新聞の作成も時短できますので、利用者様のそばにいる栄養士様にしかできない栄養ケアなどのサービスにもっと時間をとれるようになります。

「栄養だより」

なんといっても本業「思考の邪魔をしない献立づくり

利用者様が楽しみにしている食事を考えることは、栄養士業務の中心であり、腕の見せどころです。利用者様は基本的には提供される食事を毎日食べますので、同じような献立では飽きますし、栄養バランスだけ整っていれば良いというわけでもありません。

朝ごはん、昼ごはん、夕ごはん。次の日の朝ごはん・・・というように、おいしい食事を楽しみにしています。利用者様から「おいしかったよ」「ごちそうさま」と喜んでもらえる食事を、創意工夫を凝らして考えつづけなければいけません。日常的な業務ですので、ストレスなく、頭の中のイメージをそのまま献立に落としこんでいきたいものです。

前に本で読んだことなのですが、人が考えるとき、下を向いている姿勢がもっとも想像力を発揮するようです。たとえばノートに書くとき。残念ながら、パソコンは基本的には前を向いて使うものです。スマートフォンはパソコンよりは良いかもしれませんが、斜め下くらいです。便利な時代になりましたが、じつはアナログなものが想像力には強い、ということになります。

少しイメージしてみると、なんとなくわかりますよね? ノートでは書く場所もサイズも色も、文字も絵も、自由に書き込んでいけます。スマートフォンのアプリでも似たことができるものもありますが、使い勝手はやっぱりノートには敵いません。

こんな前フリをしましたが「それではノートに献立を書こう!」というわけではありません。『ミールデザイン⊕』は、思考をできるだけ邪魔せずに、自由に、ノートに献立を描いていけるようなデザインにしています。

「献立カレンダー(月間)」
1食種1ヶ月分:森を見る段階
自由に献立(レシピ)を書いていくイメージ
「献立カレンダー(週間)」
1食種1週間分:朝昼夕のバランスチェック
「献立カレンダー(複数食種)」
複数食種1週間分:治療食などの献立展開
「献立明細(3食+間食形式)」
1日分:木を見る段階
自由に食品を書いていくイメージ
「献立明細(1食形式)」
1食分:木を見る段階

「栄養計算バー」
他の時間帯の栄養バランスも確認可能

このように『ミールデザイン⊕』では、思考の邪魔をされることなく、サクサク献立をつくっていけます。レシピや食品の一部を入力すると候補が表示されますので、使いたいレシピを選んだり、食品を選んで分量を入力するだけです。当たり前ですがアレルギーや栄養価、原価も自動計算されます。

もう少し凝ったレシピ検索をしたい場合、たとえばジャンルだったり、季節感だったり、レシピで使われている食品だったり。そんなときはグーグルのようにキーワードで検索することもできます。「どんなレシピがあったかな?」と、たまには調べてみるのも良いかもしれません。レシピはみなさまの資産です。埋もれていてはもったいないですから。

「レシピ検索」
グーグル風の検索

腕の見せどころ「利用者が飽きない献立」にブラッシュアップ

献立のラフデザインができました。これをさらに洗練させていきます。

まずはバランスのとれた献立になっているかを俯瞰していきます。食品やレシピがどのくらい重なっているかをチェックできます。福祉施設ではデイサービスを除けば、基本的に3食+おやつなどの提供ですので、朝昼夕の重なりや、毎朝の重なりなど、利用者様が飽きない献立に仕上げないといけません。

『ミールデザイン⊕』では、重なりはキーワードでチェックできるようにしています。

「献立チェック(食品重複)」
同類の食品使用をキーワードでチェック
朝昼夕の重なりが一目瞭然

たとえば食品の重なりですが、キャベツといっても「ホールキャベツ」「カットキャベツ」「紫キャベツ」などいくつか種類がありますよね? でも利用者様にとっては「ひとくくりにキャベツ」です。その重なりがわかるように、全部「キャベツ」でチェックできるようにしています。もちろん、「紫キャベツ」を「キャベツ」にするのか別にするのかなど、自由に決められます。

レシピの重なりも同じしくみでチェックしていきます。「刺身」も「焼き魚」も、同じ「魚料理」です。もしくは「麻婆豆腐」「麻婆茄子」「坦々麺」などを「辛い料理」でくくることもできます。「麻婆豆腐」は「豆腐料理」でもありますので、その場合は複数のグルーピングもできます。

「献立チェック(レシピ重複)」
同類のレシピ使用をキーワードでチェック
複数グルーピングすればいろんな角度からチェック可能

ここで「おや?」と思った方は鋭いです。はじめの方で「何かの機能を使うためには何かの設定がいくつも必要になり、栄養士にいままでにはなかった業務(というよりは作業)を強いるようになった結果、ソフトウェアを導入しても業務が効率化されない」というようなことを書きました。これと矛盾するのではないか?

『ミールデザイン⊕』でも設定が必要なものはありますが、できるだけシンプルにしています。重なりチェックの場合は「辛い料理」「豆腐料理」という風にメモを書き込んでいくだけですし、コピペもできます。設定するために、あちらこちらにいくような面倒な作業ではなく、「思ったものからとりあえず書き込んでおく」という使い方です。ちなみにSNSの検索のしくみはハッシュタグで実現されています。『ミールデザイン⊕』はハッシュタグではありませんが、同じようないまどきのやり方を採用しています。

「食品マスタ」
重複チェックのキーワードを入力
同類の食品を並べてコピペで一気に入力可能
「レシピマスタ」
重複チェックのキーワードを入力
複数グルーピングの場合はスペースでつなぐだけ
同類のレシピを並べてコピペで一気に入力可能

さらなる食事ケア「アレルギー・禁食」への対応

この話をすると栄養士のみなさまは困った表情をされることが多いのですが、福祉施設でのアレルギー・禁食対応は本当に大変だそうです。ひとりひとりに完全パーソナルな食事を提供できれば問題は解決するのかもしれませんが、いくら利用者様のQOLを向上させたいと思っても、時間的にもコスト的にも、できることには限界があります。

また、アレルギーや禁食という名目で「利用者の嗜好(好き嫌い!?)」も堂々と混じっているらしく・・・。やっぱり利用者様は食事を楽しみにしているんだなと思いつつも、栄養士様や厨房の方はすごいなと感心します。それはさておき。

アレルギーも、食品やレシピと同じように重なりをチェックできます。重なりというよりは、献立にアレルギーが「含まれているかどうか」のチェックです。

「献立チェック(アレルギー重複)」
アレルギー食品を含む献立をチェック
サンプルデータでは「★付き」を7大アレルギーとして設定

アレルギーが含まれているからといって完全除去するわけではありませんが、施設の利用者様のアレルギーや禁食の状態によって献立のコンセプトが決まってきます。その基準に合った食事を提供できているかどうかを確認するために、アレルギーチェックはマストな業務です。ぜひ『ミールデザイン⊕』で簡単・効率的なチェックをしてください。

「食品マスタ」
アレルギーを入力、コピペ可能
加工品など、複数のアレルギーがある場合はスペースでつなぐ
「レシピマスタ」
含まれるアレルギーを表示
レシピ全体・食品別に表示
「献立明細(1食形式)」
含まれるアレルギーを表示
1食全体・レシピ別・食品別に表示

それではもうひとつの課題、利用者の嗜好にはどのように対応していくべきなのでしょうか? 「好き嫌いをなくしましょう!」というのも手ではありますが、おそらくそれができないから大変なのだと思います。それならいっそ、特定の利用者様への個別対応ではなく、サービスとしての「選択食」を提供して、利用者様それぞれが好きな食事を選べる環境をつくってはどうでしょうか?

『ミールデザイン⊕』では選択食も簡単に登録でき、利用者様に対して「どれを食べたいか?」のヒアリングもできるようになっています。順を追って説明しますが、選択食の集計結果は発注書にも反映されます。

「献立カレンダー(週間)」
最大5種類(ABCDE)の選択食を登録可能
「選択食確認表」
利用者様がわかりやすいように写真を表示可能

本業ではない発注業務はサクッと「カンタン発注」

食事を提供するためには当然食材が必要ですので、業者さんへの発注書をつくらないといけません。でも忘れていけないのは「発注業務は栄養士の本業ではない」ということです。もちろん法人として戦略的な購買をしている場合もありますが、そうだとしても、それが本業になる理由にはなりませんし、発注に時間をかけるのはナンセンスです。栄養士様に聞いてみると、じつは発注に時間がかかってしまっている方々は多く、残業をして発注をしている場合も多いようです。

発注業務の何が大変かというと、おそらく発注書をつくるために必要なマスタ登録・設定作業なのではないでしょうか? 業者さんの選択や単価の登録、発注をするときの単位など、発注書をつくるためにはいろんな設定が必要です。また、献立で使うときと発注するときの単位が違ったりもします(献立では納豆の分量は1パックですが発注では3パックずつなど)。献立で使いやすくするのか、発注で使いやすくするのか、マスタの登録ルールにも神経を使ってしまいます。

当社では「献立づくりが栄養士の本業」だと明確なコンセプトにして『ミールデザイン⊕』を開発しましたので、献立のつくりやすさを最優先しています。ここを犠牲するわけにはいかないのです。献立のつくりやすさは「食品の使いやすさ」だと考えていますので「食品は自由にどんどん登録して良いもの」としています。通常、ここを自由にしてしまうと発注に支障をきたしますが、そうならないように工夫しています。

「食品マスタ」
「食品名+切り方」でどんどん登録

食品マスタでは、このように同じ食品をいくつも登録していくことを前提にしています。『ミールデザイン⊕』で献立をつくるとき、食材の切り方などの指示をすることができません。理由は「わざわざ指示を入力するのが面倒」だからです。切り方などを含めた食品を登録することで、効率的に献立づくりができるようにしています。

「献立明細(1食形式)」
切り方を含めた食品を選択

この運用方法だと、次のような疑問が生じると思います。

「食品をたくさん登録してしまったら、発注品もたくさん登録しないとダメじゃないの?」

スティーブ・ジョブズのところで説明したとおり、複雑にしようとすればそうなるのでしょうが、当然そんなことはせず、表面はシンプルにしています(裏側では必死にもがいていますが)。

食品マスタにはたくさんの「にんじん+切り方」が登録されていますが、発注品マスタにはシンプルに「にんじん 本」だけを登録します。これが発注書に出る名称です。やらないといけない設定は「にんじん 本」の中に、いろんな「にんじん+切り方」を結びつけていくだけです。

「発注品マスタ」
発注品に対して同じ食品をまとめて結びつけ

「それもめんどくさそう・・・」

と言われないように、発注品に結びついていない食品を検索できますし(上図の「乱切りにんじん」)、新しい食品を登録したときに「発注品未登録ですよ」と通知されますので、そのときにちょちょいとやってしまえばモレることもないですし、時間もかかりません。あとでまとめて設定したくなるような面倒なことをしているから、マスタ登録にも発注書をつくるのにも時間がかかってしまうのです。

発注機能に関していえば、発注品の登録以外で『ミールデザイン⊕』の強みは特にありません。「発注業務は本業ではない」と説明しているとおり、ソフトウェア側も多機能・高機能にする必要がないのです(おそらく発注機能の多機能化・高機能化がかなりのムダを生んでいると思われます)。

というわけで、発注機能はサクッと説明していきます。

ざっくりと言えば「献立×食数=発注」です。ざっくりと言ったのは、発注する際の単位の計算(献立では納豆1パック、発注では3パックずつの例)があるからです。とにかく『ミールデザイン⊕』でも、献立をつくったあとは食数の入力をします。

福祉施設は食数変動のブレが少ない業態ですので、基準食数で一気に入力してしまうのが効率的です。食数の内訳も「利用者様」「ご家族様」「職員」など、最大5種類の登録ができます。先ほど説明した選択食の場合は、ヒアリングした集計結果の食数入力が必要ですので、そのつど選択食ごとに入力していきます。

「食数カレンダー」
基準食数で一気に入力 or 個別入力が可能
選択食(画面のピンク部分)は集計結果に応じて入力

食数を入力したら、あとは発注の計算をするだけです。納品日、仕入先、発注数が自動で計算されます。通常の発注品、在庫品なども区分けされます。

「発注カレンダー」
発注品マスタの設定に応じて、納品日・仕入先・単価・発注数を自動計算

ところで2019年10月1日の増税のタイミングで、食品業界には「軽減税率」という税制が適用されます。通常商品が10%に増税されるところ、食品は税率8%のままというのが軽減税率制度です(一部、アルコールが含まれるみりんや料理酒などは10%税率)。消費者目線では増税分の出費が抑えられますので助かりますが、法人の取引では面倒になりそうです。

参考URL「よくわかる消費税軽減税率制度 国税庁」(PDFファイル)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0018006-112.pdf

賛否両論はありますがそれはさておき、『ミールデザイン⊕』は軽減税率に対応しています。軽減税率のルールでは、標準税率対象の食品・軽減税率対象の食品を明確にわかるように記載しなければいけません。標準税率対象になるアルコールが含まれる食品は主に「みりん」と「料理酒」なのですが、国税庁の資料から判断する限り、軽減税率対象の食品にマークをつける運用が推奨されています。みりんと料理酒だけにマークをつけた方が効率的なのですが・・・それで良いと判断するためのエビデンスが見つけられませんでした。将来的にマークをつけるのが逆でも良くなった場合は、発注書にあるマークの説明(下図「※は軽減税率対象」という記載)を変更できるようにしています。

「発注書」
軽減税率と標準税率を表記
実際のサイズはA4縦で1ページに24品出力

時間はどこで生まれるのか? ミールデザイン⊕の考察 

食サービス向上システム『ミールデザイン⊕』のコンセプトや使い方を説明してきましたが、いかがでしたでしょうか? 最後に、冒頭で問題提起した課題「時間はどこに消えたのか?」をもういちど考え、そして「時間はどこで生まれるのか?」をまとめていきます。

繰り返しになりますが、栄養士の本業は「献立づくり」と「利用者のQOL向上」だというのが当社の考えです。特に福祉施設においては後者が断然優先度の高い業務と考えています。なぜなら、利用者様の栄養ケアや、利用者様の笑顔をつくることは、近くにいる栄養士様しかできなきいからです。『ミールデザイン⊕』ができることは、その手助けをすることだけなのです。

「利用者のQOL向上」を満足のいくレベルで提供するには、栄養士様にたくさんの時間が必要です。その新しい時間を生むために、『ミールデザイン⊕』では「徹底したシンプルさ」を追求し、「本業以外の業務に時間をかけなくてすむよう、ムダな機能を除外」しています。

携帯電話で例えれば「コミュニケーションをとるための電話機能」が本業で、「着メロを自作する機能」が本業以外。これに置き換えるとわかりやすいと思います。そんなムダなことをする時間は栄養士様にはないのです。

携帯電話が進化して新しい価値を生んだスマートフォン。『ミールデザイン⊕』のコンセプトを「スマートフォンへの進化」と言うのは少しおこがましいかもしれませんが、「利用者のQOL向上」を優先している点で、新しい価値を付加したと自負しています。

レシピ本の量販、健康経営、アスリート栄養など、新しい分野においても栄養管理の重要性が日に日に増しています。このような時代背景の中、ますます栄養士への期待が高まってきています。

栄養士様にしかできない業務と役割を最大限に果たして、みなさまが栄養士としてのキャリアを積んでいけますように。

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